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号泣するには訳がある

雨上がり


若い頃、出版社でアルバイトしていた時に仲良くなった友だち。
なんだか気が合うので今でも時々会うのだけれど…。
「そういえばあの人なんていったっけ、よく女の子の肩揉んでる人いたけど。
あれ、今思えばセクハラだよね」と言う。

「そうだよ、今やったら大変なことだよ、私もやられたよ。
気づかないでやってるとこがタチ悪いんだよ」と、私。
何故そんな古い話がはじまったのかはわからないが、
彼女は当時のことを、連綿と語りはじめた。

いつだったかそのセクハラおじさんは自分の失敗を彼女のせいにしたらしく、
私は忘れていたのだが、悔しくて、秘かに泣いていたのだそうだ。
「そんな自分がなんだか情けなく思えてさ~」遠い目をして言う。
それでトイレで泣くのをやめて、席に戻って、そこで堂々と号泣したらしい。

ああそうか、それでその人は私にばかりしょうもない種類の仕事を頼んでいたのか。
数十年たって、ようやく判明した事実。
見るにみかねた美人のお局様が注意してくれたこともあったが、
おじさんは自分でできない仕事でいっぱいいっぱいなので、結局誰かに頼むことになる。

その人を全く信じていなかった私は、「これ、捨てておいてね」と言われたゴミも、
そのまま自分の机のセンター引き出しにしまって、寝かせておいた。
そうすると何日かたつと必ず「あ、あれどうした!」と言ってくるので、
「旦那、ここにありやすぜ」とばかりに出してみせるのだ。
(ここで捨てたと言うと私のせいにされたのね、きっと)
(逆に言うと私が甘やかしたせいで、彼女が泣くはめになったのか、ごめんよ)

セクハラおじさんは指示を出すのもヘタだった。
「あ~あのね、あれをああしてこうして、んで、こうしといてね」と、ほんとに言うのだ。
ほとんどの人は全く意味がわからないか、わからないふりをする。
ところが困ったことに、私はわかってしまうし、やってあげてしまうのだ。

そんなこんなで面白そうな良い仕事は他の人に行ってしまい、
おかげで私はストレスで胃の調子を悪くして、バイトをやめてしまった。
歳をとってすこしは拒否できるようになったが、これも性格なので、仕方がない。
で、私の人生は今でもそんなかんじだ。

きっと、たまには泣いたほうが良かったんだと思う。
子供じみてはいるが、「私は全力で抗議しているのだ」という、
わかりやすい意思表示にはなる。
ストレスホルモンが涙と一緒に排出されるので、そういった意味でも良いらしいし。

でもさ、ここぞという時、泣けないんだよね、私。
でもってそのストレスが胃だのなんだのと、本体にきてしまう…と。
理路整然と拒否するよりも、泣いたほうが効果があるのだろうなあ。
ま、この歳になって泣いてみてもしょうがないか。
(いるけどね、この歳になってもすぐ泣くオバハン)

でも、抗議のために泣くのは良しとして、
泣きながら謝る人だけは嫌だな、やっぱり。
だって泣くのは攻撃だもの。
謝ってるはずなのに攻撃してるってなんなの?と、私は思う。

正しい謝罪の仕方みたいなマニュアルがあって、泣くのは効果的らしい。
でも私は泣きながら謝るやつって信用できないのだ。
前に記者会見で自分の失敗をきちんと説明して、冷静に謝った芸能人がいたけれど、
ますます好感度上がったもんね。
(私はその人が悪い事したとは思っていないので、謝る必要さえ無いとは思ったけど)
(↑誰だか思い当たっても固有名詞は書かないでね)

そういえば今ごろどうしているのだろう、あの号泣議員。
やっぱり泣きながら謝る人って、信用できない以前に滑稽に見えてしまう。
竹中直人の笑いながら怒る人に匹敵する可笑しさだ。
もしかしたら、笑ってもらって許してもらおうという事なのかもしれない。


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バイオリンを弾いてみたい大人たち

バイオリン教室の花


トールペインティングの看板が掛った、バイオリン教室の前を通りかかった。
大人用の自転車が2台、子供用の自転車が1台停まっている。
習いに来ている生徒さんのものだろうか。
窓にはアンティークなレースのカーテンがかかり、庭には可愛い花が咲いている。

子供の頃、バイオリンを習っている従兄弟に借りて、
一度だけ弾いてみたことがある。
ギターをやっていたので、とりあえず弾くことはできた。
もしかしたら今からやっても、そこそこ弾けるような気がする。

そういえば前にいた会社で、大人になってからバイオリンを習い始めた女性がいたっけ。
バイオリンだけは、大人になってから始めても上手くならないと聞いていたが、
素人なので、別に上手じゃなくてもね、と思っていた。
プロになろうという訳じゃなし、本人が楽しめれば良いよね…と。

ある日その人が、小会議室に女性社員を集めて、
「私のバイオリン聞いてくれる?」という話になった。
ちょっと一曲くらい、聞いてあげましょう!と、
男気に溢れた女たちは、三々五々、小会議室に集まった。

結果はまあ…ご想像通りで…。
演奏後、静かな会議室は、優しさに満ち溢れた拍手でいっぱいになった。
みんなにこにこしながら、和気あいあいと静かに会議室を後にした。
大人なので、感想はあえて言わないのだ。

やっぱりバイオリンだけは、やめておいたほうが良いかな…。


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ありがとうございます.

報・連・相!

切り分ける


広いワンフロアに全員が入っている会社にいたことがある。
けっこう大人数で、よく憶えていないが、100人くらいいたかもしれない。
役員さんの席も同フロアなら、社長室も衝立で仕切っただけ。
受付も、打ち合わせをするのに使うロビーも、同じフロアの会社。

いつだったかカステラの頂き物があって、
「私、この紙にくっついてるところが好きなのよね~」という話をした。
私はカステラの、ザラメのところが大好きなのだ。
「端っこも良いよね~」という話もした。

すると次にカステラを頂いた時、大変なことになった。
会社じゅうからカステラの敷紙と端っこが、私のデスクに集まってきたのだ。
「葉牡丹さん、端っこが好きなの?」
「紙にくっついてるとこが好きだって聞いたから…」

会社で紙にへばりついたザラメを、こそげとって食べて良いものやら何やら…。
しかも大量である。
私って、人気者?
それともこれは、ある種の嫌がらせ?
(どう受け取れば良いのだ!)

みなさんのご厚意ととって、うれしい悲鳴を上げれば良いのか、
ゴミ処理係に任命されたと、憤って良いものなのか…。
こんな時いつも戸惑ってしまうのは、捻くれているのかもしれないが、
ちゃんとしたプレゼントを頂いた事は1度もないので、素直に喜べないのである。

それにしてもちょっと言っただけなのに、ワンフロアーって話が伝わりやすいんだなあ。


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arigato.

手を取り合って

蓮の花(睡蓮だったらごめんなさい)


前にいた会社の同僚で、白シャツフェチの女性がいた。
私たちの部所は服装が自由だったので、みなさんかなり面白いスタイルで出社する。
本物のモヒカンの若者もいて、「その髪、どうやって立たせるの?」と訊いてみたら、
「床に仰向けになって、固めた後に起き上がる」とな。

そんなこんなにめちゃくちゃな会社でも、年に一度の健康診断がある。
ちゃんとしたスーツに身を包んだ、営業のみなさんも集合する。
白シャツフェチの彼女にとって、テンションチョモランマな日だ。
ものすごくドキドキして、心拍数が上がってしまうらしい。

若くして亡くなった父上が、白シャツにダークスーツが似合う方だったらしく、
かつ、母上の職場にはスーツ姿の人はほとんどいなかったので、免疫がないのだそう。
なんて、かく言う私も実は白シャツを見ると、かなりドキドキしてしまう。
父も含めてスーツを着ている人間が、周りにほとんどいなかったからだ。

で、健康診断の日は、手を取り合って心拍数が上がる、怪しいふたりなのであった。


ものすごくよく当たる占い

花占い


地球上にブログというものがまだ存在しなかったあの頃。
世の中はワープロ全盛期。
当時の私に話しかけたら、ブログ?パソコン?何それ美味しいの?状態。
私は会社の同僚とふたりで作った紙の新聞を、社内外、数人の知人に配っていた。

その中で占いコーナーというのがあって、毎回違う占いを載せていた。
星占いや干支占いといったオーソドックスなものから、
へそ占いだのほくろ占い、爪の形占いだったかなんだったか、
毎回ありとあらゆる、ありもしない占いの数々…。

え?ありもしないって…。
そう、この占い、すべて私と相棒がふたりで、ハナからでっちあげたものだったのだ。
新聞と言ってもそれは、全体的にオフザケとしか言いようのない内容で、
馬のインタビューやETなんかが、写真付きで載っているくらいの胡散臭さ。

なのに、どうして信じる…。

どうやら人間というものは、騙されまいとするとかえって騙されてしまうものらしい。
そして実はこの占い、当たると大評判だったのだ!困ったことに…。


困ったOL

てへっ


昔いた会社で、私は小笠原流と呼ばれていた。
…というのも、音もなく、静かにキーボードを打つかららしい。
(昔のパソコンは、キーを打つ音が大きかったのだろう)
おまけにキャスターつきのチェアの上に、背筋正しく正座している。

そのキャスターを自在に操り、座ったまま、
自分のデスクから書類棚、同僚のデスクまでを、縦横無尽に移動する。
その姿は、私ってば荒川静香?いいえ、鬼警部アイアンサイド。

それから今では常識になった(?)、オフィスでの裸足。
(別の言い方が好きじゃないので、あえて裸足と言う)
おまけに社長が嫌いなサンダル履きだった私。
(しかもあろうことか健康サンダル!)
通路などで向こう側から人がくると、つま先をぴっ!と縮めて、裸足をごまかした。

これで小笠原流?
ごめんなさい、怒らないでね、自分で言ったのではないので…。
この姿で、昼休みには受付嬢もこなしていた。
(代役だけど)

受付の、カウンターの下は見えない。


お駄賃をもらう大人たち

絵画教室やっていそうな家


若い頃に勤めていた会社で、
仕事でよくおじゃまする機会のあった絵描きさんは、
当時80歳くらいの女性で、一人暮らしをされていた。

仕事を終えて帰ろうとすると、
必ず呼び止められて、しばらく待たされる。
そして、可愛い紙ナプキンに包んだお菓子をくださるのだ。

普通にスーパーで売っている、何の変哲もないお菓子の数々。
絵画教室もされているので、
いつも子供さんたちにあげているのだろう。

恐縮していただいて帰るのだが、
これは私だけに特別にくださるという訳ではないのだ。
男性社員が行っても、同じように可愛い紙ナプキンに包んだお菓子を…。

で、新人男子くんが行った時、彼は顔を赤らめて、
「先生にお菓子もらってしまいました…」と、報告してくれた。
スーツ姿の大人がみんな、ちょっと困り顔で、いただいて帰って来る。

今にして思えば20代なんて、80歳からしてみれば、
みんな幼稚園児と変わらない子供なんだろう。
私たちみんな、大人になったつもりでいたけれど…。


き、きゃぁぁぁぁ~っ!

深夜のコピー室


途中入社で入って間もない会社だったが、
だだっ広いオフィスで、3人で夜中まで残業していた私は、
仕事が完了したのでコピーを取りに、
ひとりで上のフロアにあるコピー室まで行った。

古いビルなので、ドアの外に下げてある鍵を使ってドアを開ける。
廊下も薄暗いが、部屋の中は真っ暗だ。
電気を付け、コピー機の電源をオンにする。
静まり返った部屋の中で、古いコピー機が唸りをあげる。

蓋を開け、原稿を広げる。
蓋を閉じ、ピピピとスイッチを押す。
眩しい光が横移動する。
私は大きなあくびをする…。

その時っ!

紺の制服を着た屈強な男がふたり、
静かにドアを開けて入って来て、私の両脇に立った。
………だ、だれ?
けーさつ呼んだ覚えは無いのだけれど…。

よく見たらその人たちはビルの警備員で、
夜中に鍵が開くと見に来るらしい。
どうやら過去に私以外にもやった奴がいたらしく、驚いた様子もなく、
「大丈夫ですね」とだけ言って、淡々と帰って行った。

ほかのふたりよ、私がコピーを取りに行くと言った時、
教えろよ!知っていたんだろ!警備員が来るって…。

眠くて頭がぼーっとしていたと思いたいが、
もしかしたら私は、あのふたりにはめられたのかも知れないと、今では思っている。


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クリエイテイブな脳

なんちゃってワイエス 芥子が咲いている


文章を書く仕事をしている知り合いがいて、
とても仕事熱心で真面目な人なんだけれど、
困ったことに、話を盛るのだ。

ずいぶん前に仕事関係の人を紹介してもらった時、彼女は私のことを、
「この人はですね、将来、北海道で牧場をやるのが夢なんですよ」
と、紹介したのだからびっくりする。

開いた口が塞がらないとはまさにこの事を言うのだろうと、私は実感した。
私はそんなこと一言も言った事が無いどころか頭を過った事さえなく、
競馬はやっていたが、馬に乗った事も無ければ、触ったことも無かったからだ。

馬がそんなだから、牛なんて、もし目の前にいたら逃げるレベル。
これはもう、盛るという以上の話だ。
全くうそっぱちだと、はっきり言って良いだろう。

私は思わず一瞬だけ、彼女の顔を見てしまったが、
仕事上の信頼が失われると気の毒なので、曖昧な笑みをたたえて名刺を渡した。
けれども首から下には、どっと汗が流れるのを感じた。

何故そんな、誰もよろこばない嘘をつくのだろう。
いや、彼女は嘘とさえ思っていないのかも知れない。
頭にどんどん話が浮かんでくるんだろうな、きっと。

文章を書く仕事をしている人の言うことは、あまり信用しないほうが良いかもしれない。


ともだちのともだちは

話においていかれる


銀座の会社にいた頃仲良くしていた女性は、ちょっと変わったところもあり、
それでいて常識もわきまえた素敵な人で、話題も豊富で話も面白く、
私はほとんど毎日一緒に食事に行っていて、全く飽きるということがなかった。

ある時、彼女の同級生3人と、食事をする事になった。
久しぶりに近くに来たというので、私も一緒にランチをご一緒したのだ。
ひとりは新婚旅行から帰って来たばかりだったらしく、お土産話も色々と…。

ところが…。
その友人たちに混じって1分もすると、私は話についていけなくなったのだ。
答えようのない恋愛話、笑えない自分語り…とにかく私の苦手な女子トークの連発。

そのすべての話題に、きちんと相槌をうち、的確にコメントする彼女。
すばらしい!
彼女は大人な上に、話術の天才だったのだ。

いつもは私に話を合わせてくれていたのかと、私は少し落ち込んだ。
そして、そんな私の心情を見透かしたかのように、
「つまんなかったね、ごめんね」と謝ってくれる見事なフォローまで…。

私はその日、彼女の天才ぶりを目の当たりにして、それだけで十分だと思った。


プロフィール

葉牡丹

Author:葉牡丹
二つ折りケータイで撮っています。
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どちらも返事は返せませんが、
まったく悪気はございませんので、
よろしくお願いいたします。

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